スピリチュアルな意識を得る方法

サントラジンダーシンジマハラジ

このすばらしき惑星、地球には、涼しい爽やかな水をたたえた深くて広大な海、静かな景色、そして隠された謎があります。人々は、これらの海水を浴びたり、その美しさを眺めるためにしばしば海岸に行きます。

この地球の物理的な水よりもはるかに大きな別の海があります。それは海以上にはるかに永続に続く海です。それは、水浴びするための爽やかな水だけでなく、魂を養うための爽やかな水を提供する大きな海です。それは、私たちそれぞれの内側で活用されるのを待っている、スピリチュアルな意識の、神の意識という大きな海です。それは私たちの内側にあり、発見されるのを待っています。それは求めるすべての人のためにそこに存在しています。

スピリチュアルな意識とは何か?

スピリチュアルな意識を活用する方法について話し合う前に、それが何なのか、その本質をよく調べてみましょう。それは私たちの内側にある魂と神を意識することです。私たちのほとんどは、私たちの身体や、私たちの心を通過する思考、そして私たちの周りの世界を認識しています。これは身体意識または物質的意識と呼ばれます。しかし、私たちは単なる肉体と心以上の存在なのです。私たちは実際には魂であり、身体の中に住む意識的な存在なのです。

魂は、神の一部であり、身体に活力を与える力なのです。身体と心から独立した、この魂のレベルでの意識は、スピリチュアルな意識と呼ばれるものです。私たちは、スピリチュアルな意識を活用する時に、スピリチュアルな意識のもつ特性、つまり、全体意識、愛、平和、統合、至福、怖れからの解放を体験します。これらのそれぞれを見てみましょう。

スピリチュアルな意識の性質

愛

スピリチュアルな意識を体験した人は誰でも、神の愛と接触が起きたことを話しています。神は愛であり、私たちの魂は神と同じ本質、つまり愛からできていて、神へと戻る道は愛を通して行われます。スピリチュアルな意識という大きな海は愛の海です。私たちは人間として限られた狭い意味で愛をとらえているので、このことを理解するのは難しいのです。

私たちが愛だと考えている愛は、その愛よりはるかに高次の愛、神の愛を反映したものに過ぎません。神の愛は、存在するすべてのものをそのハートに引き寄せ、すべてを受け入れ、成就させ、満たす愛なのです。私たちはみな、神の愛の中で泳いでいますが、そのことを知りません。神の愛は私たちそれぞれを平等に受け入れ、神の愛は私たちの外側上の違いにとらわれない無条件の愛です。私たちはこの世界全員の愛を失うかもしれませんが、ずっと高次で、より永遠に続く愛、つまり神が内側から私たちを抱擁してくださるという神の愛によって支えられています。

スピリチュアルな意識を活用する時、私たちは自分自身を愛するだけでなく、他者を愛するという自らの能力を拡張するのです。今の時点では、配偶者、パートナー、家族、親しい友人しか含まれていないので、私たちが愛する人々のリストは短いかもしれませんが、そのリストは創造されたすべての人、さらには創造されたすべての生き物を含むまで成長するでしょう。

全意識

スピリチュアルな意識のもうひとつの側面は、全体意識または智慧の側面です。神は全知であり、あらゆることに気づいています。神はあらゆる創造物を創造し、あらゆる人と物に対して完全なる認識を持っています。

これがどのように可能なのかを少し覗いてみたい場合は、今日の原始的な技術に目を向ける必要があります。私たちは自分たちが非常に進歩していると思っていますが、それは将来人類が開発するであろうものに対しては、ほんの小さな始まりに過ぎません。インターネットを見れば、さまざまなサイトにログインすることで、すべての情報が利用できることがわかります。すべてのサイトをホストするサーバーは、すべてのサイト上にあるすべての情報の格納庫です。ログインすることで、私たちは必要なすべての情報にアクセスします。神は、私たちの個々の魂やウェブサイトのすべてをホストする巨大なサーバーのようなものです。ですから、私たちに関するすべての知識は神にとっては既知のものなのです。神はまた、すべての瞬間において私たちそれぞれに何が起こっているかを同時に知ることができます。そのスピリチュアルな意識を活用して神の大きな海に溶け込むときには、私たちも全体意識にアクセスできるのです。

怖れからの解放

スピリチュアルな意識のさらに別の側面は、怖れからの解放です。私たちのほとんどが最も怖れているのは何でしょうか？ほとんどの人は死を怖れています。死を自らの存在の終わりと考えているからです。死とは、存在がこの物理的な世界から別に存在する領域へと移行するだけに過ぎないことに気づいている人はごくわずかです。私たちが、肉体がなくても魂のレベルにおいて存在することを発見するのは、私たちの意識をスピリチュアルなレベルにまで引き上げることによってのみ可能となります。この人間の肉体は魂を覆うカバーに過ぎません。私たちの意識を高めることができれば、私たちは自分たちの真の姿を発見することができます。スピリチュアルな意識を得ることによって、私たちも怖れすらもなくすことができます。

平和

平和はスピリチュアルな意識のさらに別の特徴です。この世界では、私たちは多くの混乱、紛争、苦痛、病気、苦しみに直面しています。ストレスや苦痛の瞬間を経験することなく人生を過ごす人はほとんどいません。しかし、内なるスピリチュアルな領域では、すべてが平和なのです。

私たちがこの世界において平和でない理由は、私たちのエゴと欲望にその原因があります。この世界は数えきれないほどの誘惑や気晴らし、アトラクションを提供しています。私たちの魂は、外の世界に引きつけられる私たちの心によって暗い影を落とされています。一時的なものに過ぎないこの世界の物事を望み始めると、それは失望へと向かうのです。この世界において永遠に持続するものは何ひとつありません。それはすべて一時的なものなのです。魂と神だけが不滅なのです。私たちがそんな一時的なものに希望を抱いた瞬間、私たちはそれを失ったときの、失望と苦痛に備えているのです。

スピリチュアルな意識のレベルにまで登るとき、唯一の真の平安が得られます。そのとき、私たちは、死も、苦しみも、苦痛も知らない領域に入ります。私たちは、すべての喜びと至福という永遠の領域を見つけます。もし、自らの人生において真の平安を体験したいのであれば、自分自身の内側を見る必要があります。平和はわたしたちの内側で始まります。

ひとつ

肉体的なレベルにおいては、肉体的な違いだけが私たちの目に映ります。スピリチュアルな意識を発達させると、それぞれの人の内側に同じ神の光があることを体験します。私たちはみな、魂のレベルにおいてひとつなのです。

そのレベルの意識に達すると、すべての生き物が創造主の一つの大きな家族として見え始めます。私たちは、もはや外部から見える姿や習慣に基づいて人々を区別しません。多様性には美しさがあることを認識しています。その核心には私たちが作られているのと同じ本質があることを知っているので、私たちは愛と尊敬を持ってすべての人々に対処し始めます。

至福

至福はスピリチュアルな意識の特徴でもあります。それは純粋なエクスタシーと喜びの状態です。もし、この世界で経験できる最大の幸せについて考えたとしても、その幸せは、スピリチュアルな意識という大きな海に溶け込むときに経験する喜びのごく一部に過ぎません。至福を表現するのにふさわしい言葉など存在しません。私たちは、至福というものを、私たちのレベルにおいて、つまり、私たちにとっての最大の至福を100万倍したのと同じくらいのものとして想像できるだけに過ぎません。

スピリチュアルな意識の状態に入るとき、至福のすべてが私たちのものとなるのです。私たちの注意が身体意識に戻った後でも、私たちはその至福をもたらすのです。したがって、魂がその内側で至福を経験している間、肉体的なレベルにおいて試練と苦難の時間を通過することが可能なのです。まるで粘土を形作る陶芸家のようです。外から見ると、粘土の器は陶芸家に叩かれて形を整えられますが、陶芸家はその手で内側からその器を支えています。それと同様に、スピリチュアルな意識の大洋と溶け合うことで私たちが体験する至福は、人生という嵐の海に耐えるために私たちと共にあるのです。